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2004.06.19

私は私の影

These are his substance, sinews, arms and strength,

これが本当のトールボット、トールボットの筋肉、腕、力である。

King Hery VI part 1, Act 2 Scn. 3

英仏百年戦争初期、英国の猛将トールボットは、フランスを打つ鞭としてフランス人から恐れられていた。連戦続くある日、トールボットはあるフランス人貴婦人より晩餐への丁寧な招待を受ける。トールボットはそれを受け、単身で貴婦人の城に訪れる。しかし、これはわなで、貴婦人は家来に命じトールボットを捕らえる。フランスの敵トールボットを捕らえたと勝ち誇る貴婦人に対して、捕らわれのトールボットは、「自分はトールボットだが、トールボットの影にすぎない。影を捕らえて勝ち誇るとは笑止」と、笑い飛ばす。
とまどう貴婦人にたいし、本当のトールボットをお見せしようといって合図をすると、城の外に潜んでいたトールボット軍が突入し、あっというまに城を占拠してしまう。逆に虜となった貴婦人に、トールボットは自分の将兵を指さし、上のセリフを言う。そして、
「この腕でトールボットは、フランスの反逆者の首をくびきにかけ、都市を壊滅させ、町を滅ぼし、一瞬でフランスを荒野に変えるのである。」と。


猛将トールボットはみかけは貧弱な小男であったようで、なおの事このセリフがひかります。そこには将軍としての誇りと将兵への信頼があります。


この場面を見たのはまだ高校生くらいの時だけど、よく覚えています。この場面とセリフでシェークスピアが好きになったような気すらします。

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